ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)は日本盲導犬協会からキャリアチェンジ犬として我が家へやってきました。キャリアチェンジ犬を迎え入れた家庭のためにレクチャー会が開催されました。
キャリアチェンジ
キャリアチェンジという言葉は、これまでの経験を活かして異業種や未経験の職種に転職をするというビジネス用語として使うと思います。
犬の世界にもキャリアチェンジがあります。犬がキャリアチェンジするとはどういうことなのかをまずお話します。
キャリアチェンジ犬
キャリアチェンジ犬とは、盲導犬や聴導犬などが訓練の結果、向かないと判断されて、一般の家庭にペットとして迎え入れられる犬のことです。
盲導犬や聴導犬などのお仕事をする犬から一般家庭のペットとしての犬に進路変更(転職)をした犬のことを意味します。
キャリアチェンジする理由
キャリアチェンジをする理由には
- 臆病な性格
- 無駄吠えをしてしまう
- 身体的に問題がある
などがあります。
上記の理由があると、盲導犬や聴導犬としての職務を全うすることが難しいと判断されてしまいます。
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)がキャリアチェンジした理由
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)がキャリアチェンジした理由は”身体的に問題がある”です。
具体的には、「股関節形成不全」という疾患があったためにキャリアチェンジしました。
股関節形成不全とは、骨盤に足の骨(大腿骨)がきっちりとはまっておらず、関節に痛みなどの異常が出てしまうことです。
幸い ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel) 2019年の8歳の時点で大きな異常もなく、とても元気に過ごしています。
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)が股関節形成不全であることはみなさまにはわからないくらい、とても健康体に見えます。
キャリアチェンジ犬レクチャー会
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)は日本盲導犬協会からキャリアチェンジをして我が家に来ました。
日本盲導犬協会が主催する、レクチャー会に初めて参加しました。
内容
キャリアチェンジ犬レクチャー会とは、盲導犬協会が主催する犬のしつけ教室のようなものです。
キャリアチェンジとして迎え入れた犬とうまく生活ができていますか?からスタートして、できていない場合にはどうしたら改善されるのかを伝授してくださいます
誰がレクチャーするの?
日本盲導犬協会には盲導犬を育てるためにたくさんの訓練士さんがいます。
その訓練士さんが、キャリアチェンジした犬との生活で困っていることを聞いて、対応策を教えてくださいます。
レクチャー内容(1)
まずは、訓練士さんに普段の犬と飼い主との接し方を見てもらいました。接し方を見ていただくために盲導犬協会の周辺の散歩をしました。
散歩をする姿から、訓練士さんには犬と飼い主との関係が分かってしまうようでした。
綱(リード)の状態からは犬が主導権を握って散歩をしているのか、飼い主が主導権を握って散歩をしているのかが分かるようでした。
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)は飼い主の隣に付いて歩くことができていました。そのため、飼い主が主導権を握ってきちんと散歩ができていました。
飼い主が主導権を握って散歩をできない場合には綱(リード)に遊び部分があることが多いようです。
遊び部分があると犬が行きたいところ・気になるところへ自由に歩いてしまいます。
ゴールデンレトリバーは大型犬に該当します。万が一大型犬が主導権を握ってしまった場合、引っ張られることがあると飼い主は転倒する可能性もあります。
大型犬はそれくらいの力を持っています。
レクチャー(2)
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)の困っていること
2012年頃にゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel) との生活で困っていることは2つありました。
- 拾い食いをする
- 犬を見ると大興奮する
拾い食い
拾い食いとは落ちているものを食べてしまうことです。
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel) は散歩中に
- どんぐり
- ティッシュ
- 食べ物
を見つけると食べてしまっていました。
どんぐりぐらいならまだなんとか目をつぶることができましたが、ティッシュや落ちている食べ物(人間のもの)は危険がありますので、どうしても改善をしたかったです。
犬を見ると大興奮する
散歩中に犬を見かけると、遊びたい気持ちがあるようでとても興奮をしました。
興奮をして、ぐるぐると回ったり、飛び跳ねたりとものすごいテンションになってしまうのです。
相手の犬はそんな姿のゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)を見て引いてしまったり、怒ったり、無視したりしていました。
興奮をして暴れてしまうと、股関節に負担がきたどうしようと当初は不安がありました。
そのため、犬を見て大興奮することも改善したかったです。
改善方法
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)はとても集中力が高いこだと評価をいただきました。その集中力を改善したいことへ有効的に転用しようと訓練士さんはおっしゃいました。
飼い主は、集中力を悪いことへの改善にどう転用するのかさっぱり理解できませんでした。そしてそのような発想もありませんでした。
上手に飼い主の隣に付いて散歩ができて集中力があるため、拾い食いをしようとしたら、飼い主がゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)の気を引いて飼い主に注目するようにして、そのまま拾い食いの対象を素通りするという方法でした。
同じ要領で、犬を見かけたら、ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)が興奮する前に、飼い主に注目をさせておいて、犬を素通りさせてしまう方法でした。
飼い主に注目する魔法の言葉
見て!とゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)に言っても何度もは見てくれないです。3回目くらいの見て!にはあきれて相手にしてもらえなくなるのが、オチです。
そんな時には魔法の言葉があります。それは”GOOD”です。
日本盲導犬協会のキャリアチェンジ犬は小さいころ訓練士さんやパピーウォーカーさんに”GOOD”とほめられて育っています。
そのため、名前を呼んで、目が合って”GOOD”と言うと、飼い主に注目をしてくれます。
キャリアチェンジ犬レクチャー会に参加して
忘れられない言葉
この時の訓練士さんの言葉が今でも忘れられません。
”ダメなことをダメと怒るより、ダメなことをできることで避けてできたことをほめる!そうすれば、ダメなことは自然としなくなり、ほめられることをするようになります”
確かに、ダメダメと言われ続けてする散歩は全く楽しくないです。できることをさせてほめて気分よく散歩をしたほうが楽しいに決まっています。
最後に
ゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)に楽しく安全に散歩をしてもらえるよう、飼い主も学ぶことがありました。
訓練士さんにお知恵をいただくことができたので、とても有意義な時間を過ごせました。
こちらの写真はレクチャー会の終わりのころのものです。飽きてきたのか、おなかを出してゴロゴロと転がって綱(リード)をかじって遊び始めたゴールデンレトリバー オペル(Golden Opel)です。